■概要
本作は香港の武道家、アクション俳優で有名なブルースリーの思想に着目した1997年に発刊された書籍になります。
普段武道家やアクション俳優としてスポットライトが当たっていますが、彼は大学の哲学科を卒業するなど哲学者の一面がありました。
ブルースリーが好きな方は彼の内面を深く知ることができる書籍になりますので、是非読んでみてください。
■構成
3部構成で、
1部 全体を悟る
2部 逆境の克服
3部 内なる戦士
になっています。
1部ではグンフーや東洋の哲学に関して説明している。
2部ではブルースリー自身の経験を交えながら生き方、愛、親子の関係、人種差別について論じている。
3部ではブルースリーが編み出したジークンドーを通して学ぶことやブルースリーの価値観の掘り下げ、そしてそれぞれの映画に関する想いが語られている。
■本の印象
■おすすめポイント
・特に東洋哲学についての考え方を学べる
・生き方や愛などの誰しも考え悩むことに対するブルースリーの考えを知ることができる
・ジークンドーをどういう考えで編み出したかを知ることができる
・ブルースリーが映画に込めた想いを知ることができる
■どんな人におすすめか
・ブルースリーが好きな方
・哲学に興味がある方
■注意点
・本編で
・登場人物
■読んでみた感想(ネタバレ含みます)
印象に残った考えが二つありました。
■一つ目の考え
世界は分離できない相互関連した場であり、そのいかなる部分も実際に他の部分から分離できない(薄暗い星や周囲の暗闇、星の完全な不在がなかれば、明るい星は存在しないだろう)対立するものは 相互に除外するのではなく相互に協力し、個々の人間と自然の間に、もはや葛藤は存在しない。
上記はブルースリーの思想をよく表している考えです。
あらゆるものは時間的にも空間的のも個別に存在しているわけではなく、時間の流れや関係性の中で存在しているという考え方である。
これは生きるという事は経験することであり、そういったことを無視して理論化することは現実を無視したアプローチだと指摘している。
■二つ目の考え
武道とは自分を映し出す鏡のようなものだ。私が武道を学ぶ理由はそこにある。あらゆる知識はそれが何であろうと構わないが、最終的には自覚である、と私は信じている。
生きていく中で得られる知識や経験は最終的に自分のことを知ることに繋がると彼は述べている。
それは自分を表現する達人になることで、そうなることで自己実現に繋がると考えである。
私自身の考えだが個人それぞれが自分を表現する達人になれれば、それぞれの領分で最大の成果を出せ最終的に社会にも最大の恩恵になるのではと感じた。
■おわりに
ブルースリーノーツを紹介させていただきました。
普段スポットが当たらないブルーリーの思想を示した貴重な作品でした。
現代ではお金になることやすぐに役に立つ技術を学ぶことがどうしても重要視されるが、自身の内面を考える時間を持つことも大切だと思います。
この本はそのきっかけになる本になりますので、ぜひ読んでみてください。
読んでいただきありがとうございました。
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